介護の仕事

特別養護老人ホームの介護職員の1日

介護職員として就職すると、そこではどんな仕事が待っているのでしょうか?施設や事業所によっても異なりますが、今回はごくごく一般的な特別養護老人ホームで働く介護職員の1日を、シフトごとに紹介させていただきます。

日勤(10:00~19:00)

10:00~

私の働いている特別養護老人ホームの日勤は10:00から始まります。そのため、9:30頃には出勤し、仕事が始まる前に諸所の申し送り事項を確認します。

朝礼と全体の申し送りが終わると、まずは利用者のトイレでの排泄介助が始まります。現在私が所属しているフロアは認知症の方たちのフロアですが、こちらからトイレに連れていき便座に座ってもらうと排泄されるパターンも良くあります。でも、トイレでうまく排泄できずオムツやパンツの中で排泄をしてしまう場合も多く、そういった利用者の排泄介助を15名ほど行います。

それと同時並行で、体力が続かない方は朝食後にベッドで寝られているので、そういった方たちを順番に起こしていきます。これらの作業を職員みんなで分担して行います。

それらに目途がつくと、お茶などの水分提供をするのですが、他にもベッドのシーツの張替えや入浴の準備、ショートステイ利用者の出向などもあります。本当にいろいろな業務をみんなで分担して淡々とこなしていかなくてはいけません。

11:15~

昼食の時間です。利用者に食事を配膳し、必要な方には食事介助を行います。平日はパート職員の数も多いのですが、週末や祝日、年末年始などぱパート職員の数が減るため、正規職員だけで業務を行う事になります。

特別養護老人ホームの入所条件が要介護度2から3へ上がったこともあり、自分でご飯を食べることのできる利用者の数も次第に減っていき、今では30人ほどの認知症フロアの利用者のうち、1/4以上の方になんらかの介助が必要となってしまいました。恐らく今後もその数は増え続けると思われるため、今は最低限の職員がいますが今後もし職員が減ることがあると、不安を覚えてしまいます。

12:15~

食後にも排泄介助を行います。また、ベッド上での排泄介助が必要な利用者を寝かせた後はオムツ交換も行います。

また、ここでも職員みんなで分担業務となりますが、他のフロアへ食事時のヘルプにも行きます。

13:00~14:30

職員が交代で45分間の昼休憩に入ります。1日の折り返し地点、本当に大切な休息の時間です。

13:45~

先に休憩に行った職員が戻ってくると、午後のおやつや水分提供の時間になります。

15:00~

午後にもいろいろな業務があります。日常の仕事としては種々の記録業務やオムツの補充、ゴミ捨てやその他もろもろ多くの仕事の他、個々の利用者によっては失禁等により排泄介助が必要になったり、体調の悪い利用者の体温や血圧を測ったり・・・ それに加えてご家族の面会、受診の送迎、レクリエーションも行います。また、職員ごとに担当している種々の仕事もそういった日常業務の合間を縫って行います。

16:00~

午後の15分休憩を取ります。ここまでくると、ようやく1日の終わりも見えてきます。

16:30~

夕食前に排泄介助を行います。また、夕食の準備やここまでにできなかった日常業務もこの時間に終わらせます。そうしないと、勤務が終わってからも残らなくてはいけなくなってしまいます。

17:15~

夕食の時間です。昼食時と同じように、配膳後は必要な利用者の食事介助を行い、食後に歯磨きなど口腔ケアをしてからベッドへお連れします。

フロアが落ち着いたら、次は他のフロアへ食事のヘルプに行きます。

18:50~

他のフロアのヘルプから戻ってくると、就業まであと少し。でも、日中に仕事をやり残していると残った時間では片付かず、19:00を回ってもしばらく残らなくてはいけない時もあります。

早番(7:00~16:00)

私の働いている特別養護老人ホームでは、早番は7:00~の出勤となります。早番の主な仕事は、朝食時の介助と入浴業務となります。

7:00~

朝が弱い職員にとって、早番はけっこう辛いです(笑)。7:00が始業時間となるため、前日までの各フロア、各利用者の状態を把握するため、私の場合は6:30頃には出勤します。

記録を確認した後、夜勤者では全ての利用者の離床介助(起きる溜めに必要な介助)をできないため、朝食前に起こす必要のある利用者を、早番職員全員で各フロアを回って起こしていきます。

早番の職員全員で各フロアを回る理由としては、通常の車椅子の場合は一人でも臥床介助が可能ですが、リクライニング型の車椅子では形状から一人では起こすことが不可能なためです。

7:15~

朝食が始まります。配膳の後、解除が必要な利用者には食事介助を行います。食事の後には、対象の利用者をトイレへ連れて行ったりベッドへ寝かせたりします。

8:30~

フロアがある程度落ち着く時間ですが、見守りが必要な利用者がいる場合には注意を怠りません。フロア内を注視しつつ、各利用者の食事量など記録業務を行います。

9:00~

入浴業務となります。午前中は機械浴の利用者が対象で、寝たきりでも入浴できる特別な入浴場所へ利用者を順番にお連れします。

11:30~

午前の入浴時間が終了する時間はその日によって異なります。ショートステイの方がいたり、普段は午後に入浴される利用者が体調の関係で午前に入られたり、といった具合です。

おおむね11:30頃には対象の方が入浴されるので、その後に15分の休憩に入ります(やっと一息です)。

11:45~

フロアに戻り、食事介助を行います。食事介助と言っても、すでに食事の時間が始まっているので後片付けがメインとなります。

この後は出勤している職員数により異なります。他のフロアの応援(食事介助やオムツ交換等)に行ったり、記録物を入力したり…

13:00~

食事休憩となります。ようやく半日が終わりました。

13:45~

午後の入浴業務が始まります。午後の入浴は自立の方(歩いて湯船につかれる)と、寝たきりではないけれど入浴用の車椅子に座ったまま入浴できる、いわゆる機械浴が対象の利用者です。

16:00

入浴業務が終了します。特に問題が無ければ15:30頃には入浴業務が終わりますが、入浴設備の清掃などに20分ほどかかります。終わってからは、各利用者が入浴されたかどうか、排泄の有無などの記録業務を行い、早番業務が終了します。

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